
家族に「ありがとう」って言われると、やっぱり嬉しいですよね。
でもその言葉に、「もう一言」添えられたら、
もっと心に届くかもしれません。
【妻からの「ありがとう」】
ある朝、妻が冷凍庫を見ながら言いました。

今日の夕飯、鶏肉しかないから唐揚げにしようかな~・・・
その日は私が夜勤で、妻が朝から出勤する日。
唐揚げって、鶏肉の解凍に時間かかったり、下味を揉みこんで寝かせたり、けっこう手間かかるんですよね。
しかも、妻はレンジ解凍があまり好きじゃないw
なので、妻が出勤した後、私は鶏肉を自然解凍し、下味を付けて冷蔵庫に入れておきました。
翌日、夜勤明けで家に帰ると、妻がニコニコしながら言ったんです。

昨日、下ごしらえありがとう♪
一番時間かかるとこやってくれたから、めっちゃ助かった!おかげで、いつも忙しい時間にゆっくりさせていただきましたw
ありがとうね。
私はこの時、いつもと違う嬉しさを感じました。
【感謝のその先】
「ありがとう」っていう言葉だけでも嬉しいものですが、
そこに「あなたのおかげで私はこうなれた」って続くと、感謝の重みがまったく違うんです。
・あなたの思いやりで、私は救われた
・あなたの思いやりで、私はほっとできた
・あなたの思いやりで、私は笑えた
あなたの「行動」で「私はこうなったよ」だから「ありがとう」。
自分にどう影響したかまで伝えてくれた時、感謝の言葉がより深く心に刺さると感じたんです。
【子供にも体験させたいこと】
この「ありがとう」+αは、夫婦間だけでなく、子育てにも深く関わると感じています。
大人は相手の気持ちを先回りして想像することができますが、
子供はまだ、
「誰かのために動く→感謝される→嬉しい」という経験が大人に比べて圧倒的に少ないです。
だからこそ、子供が誰かに何かをしてあげた時、「ありがとう」だけで終わらせずに伝えることが、とても大切だと思うんです。
【親の伝え方で変わる】
たとえば、こんなふうに言ってみるといかもしれません。
・「おもちゃ片づけてくれてありがとう」→「おかげで掃除機すぐかけられて助かったよ」
・「妹におもちゃ貸してくれてありがとう」→「優しくしてくれてありがとう、妹がすごく嬉しそうだったよ」
・「ご飯の時、飲み物用意してくれてありがとう」→「朝バタバタするから、めっちゃ助かったよ」
こう伝えることで、子供は「自分の思いやりが誰かの役に立った」という実感を得られます。
その実感、経験こそが、「人間力」の芽になるのではないでしょうか?
【まとめ】
「ありがとう」の一言が持つ力は大きいですが、
その先にある「あなたのおかげで助かった」という具体的な言葉こそ、 相手の心に深く届くものだと感じています。
特に子どもにとっては、自分の行動が誰かにどんな影響を与えたのかを知ることが、 思いやりを育てる大きなきっかけになります。
テクノロジーが進化するこれからの時代だからこそ、
人とのつながりを深める“伝え方”の力が、
ますます大切になっていくのではないでしょうか。
思いやりの芽を育てるのは、親の「ありがとう」のその先にある言葉かもしれません。